永住許可申請の許可率は大阪出入国在留管理局で約60%、東京出入国在留管理局で約50%、名古屋出入国管理局にいたっては40%前後しかありません。

どうしてここまで不許可が多いのでしょうか。永住許可申請の不許可理由と注意点をみていきます。

永住許可申請の法律上の条件

永住許可申請の条件は3点です。

  1. 素行が善良であること
  2. 独立の生計を営むにたる資産または技能を有すること
  3. 永住が日本国の利益に合すると認められること

1は法律を遵守し、日常生活においても住民として社会的に非難されることのない生活を営んでいること。

2は日常生活において公共の負担にならず、その有する資産まはた技能などから見て将来において安定した生活が見込まれること。

3はさらに

  • 原則として引き続き10年以上日本に在留していること。(「技能実習」と「特定技能1号」の期間は除く)
  • 罰金や懲役刑などを受けていないこと。公的義務(納税、公的年金、医療保険、さらに出入国管理局への届出)を行っていること。
  • 現在の在留資格の在留期間が最長(3年も含む)をもって在留していること。
  • 公衆衛生上の観点から有害となるおそれがないこと。

とされています。

どの条件で不許可になるのか

在留資格によって永住許可申請の不許可理由は変わってきます。在留資格ごとに永住許可申請の不許可理由をみていきます。

身分系の在留資格の不許可理由

「日本人の配偶者等」や「定住者」は引き続き10年以上日本に在留する条件が緩和されています。

たとえば、日本人の配偶者は3年以上配偶者の身分であれば(たとえ日本の在留期間が1年でも)永住許可申請ができます。日本人の実子なら1年の在留期間で大丈夫です。「定住者」は5年となります。

これら身分系の在留資格は原則10年の在留期間が短く、永住許可申請のために用意する書類も少なくなります。しかし、身分系の在留資格だからこそ不許可になってしまうことがあります。

1.収入が足りない

とくに日本人の配偶者の場合、ご夫婦ふたり、また子どもの分だけ収入が必要となります。永住許可を申請される外国人の方が1人だけでしたら、300万円の収入があれば(基本的に)問題がないといわれています。

しかし、家族が1人増えるごとに100万円が必要とされます。日本人の配偶者の方は永住許可申請のときに400万円が必要となります。

2.年金を支払っていないケースが多い

ご結婚相手の日本人が自営業者などの場合、国民年金・国民健康保険に加入します。これは会社員と違い配偶者の分=ふたり分の年金・健康保険料を支払うことになります。

ふたり分の年金・健康保険料を支払うのは大変な負担です。そのため相手の年金・健康保険料を支払っていないケース、会社員と同じように考えていて自分の年金・健康保険料を支払っているので配偶者の分も含まれていると勘違いしているケース、外国人の方は年金・健康保険料を支払わなくてもいいと勘違いしているケースがあります。

「定住者」の在留資格の外国人の方でおひとりで生活をしている方は、年金を支払わなくてもいいと考えてしまいますが、それは間違いです。

日本で生活をする限り外国人の方も年金・健康保険料を支払わなければいけません。もし帰国をして年金を受け取らない場合は支払った年金の一部が戻ってきたり、国によっては母国の年金制度に切り替えることができます。

永住許可を申請するかわからないから高い年金を支払わない、となると、いざ永住許可申請をするときに不許可となります。必ず年金・健康保険料をお支払いください。

就労系の在留資格の不許可理由

就労系の在留資格の外国人の方、とくに日本の会社で働いている方は年金・健康保険料の心配はありません。日本の会社員は確定申告をする必要がなく、税金や年金・健康保険料は給料から自然とひかれています。(そのため雇用契約書に書かれている給与よりも手取りが少ないためトラブルにもなりますが)

また会社員の配偶者は年金・健康保険料の支払いが免除されていますので心配ありません。
ただし、配偶者がアルバイトをしていて収入が一定の金額を超えると税金・年金・健康保険料を支払うことになります。

就労系の在留資格の方の不許可理由でもっとも多いのが”収入不足”です。

永住許可申請では現在の収入はもちろんのこと、将来の安定した生活まで審査されます。永住許可を取ればずっと在留資格の申請がなくなりますので収入の審査がより厳しくなります。

また転職をした場合は出入国在留管理局に『所属機関に関する届出』をしなければいけません。これは入管法に定められた義務ですので、届出をしていないと法令を遵守していないために永住許可申請も不許可になるかもしれません。

JOY行政書士事務所にできること

永住許可申請で許可を取るためには消極理由(マイナス面)よりも積極理由(プラス面)を説明しなくてはいけません。

積極理由とは

  • 原則として10年以上日本に在留している
  • 収入が一定以上ある(300万円?)
  • 税金・年金・健康保険料を1日も遅れずに支払っている

消極理由とは

  • 永住許可申請には少し収入が少ない
  • 税金・年金・健康保険料の支払いが1日でも遅れた
  • 転職などしたときに出入国在留管理局に届出をしていない

消極理由があれば必ずしも不許可になるわけではありません。しかし永住許可申請では厳しい審査となります。

永住許可申請をお考えの方はJOY行政書士事務所までお問い合わせください。申請書の作成はもちろんのこと、書類の確認を含め、永住許可が取れる積極理由を探していきます。