今回はタイにいらっしゃるご夫婦からご依頼を受けました。
奥様が妊娠をしており、日本で出産をするために日本に戻る方法について悩んでいらっしゃいました。
ちょうど奥様のタイでのビザの期限が切れるタイミングでご夫婦ともに日本に帰ることを希望されていましたが、配偶者ビザの許可を待っていては間に合いそうもありません。
そのため先に短期滞在の許可を取って、タイにいる間に在留資格認定証明書交付申請をすることをご提案しました。
短期滞在の申請のポイント
査証、いわゆるVISAには観光・知人訪問、商用目的以外に配偶者訪問があります。日本大使館のホームページに記載されていない国もありますのであまり知られていませんが、配偶者のビザは最長6カ月間日本に滞在できますので、ほかのビザ(短期滞在)とは違います。
ただ、コロナ禍で6カ月の滞在が認められていないかもしれません。また面倒なのが、ビザの申請は日本大使館の職員によって対応が変わります。ビザの申請はブラックボックスで、どのように審査をしているのかわかりませんし、不許可になっても理由を教えてくれません。
恋人や婚約者の来日がコロナ禍でずっとSTOPしていましたが、ビザの申請ができるようになってもなかなかスムーズに進まない国があるのはこの(日本大使館の職員によって対応が変わる)ためです。
今回のケースでは奥様が日本で出産を希望すること、おふたりのタイでの生活、今後の日本での生活について渡航理由書で説明をしました。
配偶者であれば6カ月の滞在が難しくても90日の短期滞在の許可はいまでも取ることができます。必要書類は各国の日本大使館にご確認ください。
ご主人は90日の短期滞在の許可を取って日本に来ることができました。
同時に進めた在留資格認定証明書交付申請
本来であれば、ビザの許可を取る前に在留資格認定証明書交付申請を出入国在留管理局にしなければいけません。
外国籍の方が日本で中長期(90日以上)滞在するためには在留資格が必要です。在留資格は日本で行う活動について審査されます。「どうして日本に行くのか?」というビザの申請の前に日本で行う活動(在留資格)の許可を取らなくてはいけません。
日本に来る理由(在留資格)もないのに日本に行く申請(ビザ)はできないのが本来の流れです。
しかし今回は奥様の出産時期もありますので、先にご主人の短期滞在の許可を取りました。
短期滞在の許可は1日で取れましたので、タイ国籍のご主人は日本に来ることができます。ただし中長期日本に滞在して奥様と一緒に日本で生活ができるかはまだわかりません。
日本に来るまで1カ月ほど余裕がありましたので、ご夫婦がタイにいる間に在留資格認定証明書交付申請をしました。
短期滞在の許可が取れていますので、来日後に短期滞在から配偶者ビザに在留資格変更許可申請をすることもできます。
しかし配偶者ビザは必ず許可が取れるものではありません。とくに外国に住むご夫婦は日本に来ると無職になってしまいます。奥様は妊娠をしていてすぐに働くことができません。ご主人は就職活動をしていましたが、日本語を話すことができないためなかなか決まりませんでした。
生活費の説明ができないと、配偶者ビザが不許可になることがあります。
短期滞在は90日しか日本にいることができません。配偶者ビザが不許可になると再申請をすることもできますが、在留期間までには帰国をしなければいけません。
そのためタイにいる間に在留資格認定証明書交付申請をしました。不許可になっても短期滞在で日本に来ることはできますし、先に申請をしておけば日本に来てから不許可になっても再申請をする余裕ができます。
来日した後も結果が出なかった配偶者ビザ
ご夫婦が来日された後も配偶者ビザの結果は出ませんでした。結果が出たのは日本に来てから1カ月後です。配偶者ビザの申請は2カ月近くかかるとお考えください。
無事に許可が取れましたので、配偶者ビザの認定証明書が届きました。
次は認定証明書をもって短期滞在から配偶者ビザに在留資格変更許可申請をします。
認定証明書はあくまで在留資格に該当していることを認めてくれる証明書です。ご主人が持っている在留資格は短期滞在ですので配偶者ビザ(「日本人の配偶者等」)に変更をしなければいけません。
ただ、認定証明書がありますので出入国在留管理局のホームページに書かれている必要書類を用意する必要はありません。在留資格変更許可申請書と認定証明書を提出するだけで許可が取れます。こちらの申請もオンライン申請ですることができます。
不許可になる心配はありませんので、無事に在留カードが発行されました。
JOY行政書士事務所にできること
いかがでしょうか。
短期滞在の申請が完了した後、外国にいる間に在留資格認定証明書交付申請をし、来日後に認定証明書をもって配偶者ビザに変更申請をしたご夫婦のケースを紹介しました。
この申請の問題は、在留カードの発行手数料として4,000円かかってしまうことです。先に在留資格認定証明書交付申請をすると、空港で在留カードを無料で受け取ることができます。
なぜ出入国在留管理局で在留カードを受け取るときだけ4,000円かかるのか不思議ですが。
JOY行政書士事務所では短期滞在の申請から配偶者ビザの変更申請はもちろん、短期滞在のあとの在留資格認定証明書交付申請をサポートしています。
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