「日本人の配偶者等」や「永住者」の申請は扶養者、または夫婦での収入が審査されます。日本で安定的・継続的に生活するためにある程度の収入が必要とされているためです。在留資格は安定と継続を重視します。

そのため収入が多いほうが許可が取れやすいことは確かですが、では収入が低いと必ず不許可になるのでしょうか。

まずはいくら必要なの?

まずはいくら必要なのか入管法を見ていきます。といっても、入管法に「○○円以上」と書かれているわけではありません。絶対に○○円以上ないと不許可になります、といった法律はありません。

法律にしっかりと書かれていないから不安になるのですが、「日本人の配偶者等」なら逆に収入が少なくても許可が取れる可能性があるのでご安心してください。

私たち夫婦は私が無職のときに妻の「日本人の配偶者等」の申請をして許可が取れました。申請時の収入が「0円」でも許可が取れます。

その代わり将来の収入について説明をする必要があります。ずっと「0円」では安定的、継続的な結婚生活を送れないとして不許可になりますし、偽装結婚を疑われて不許可になります。私の場合は行政書士事務所を開業すること、その事業計画書を提出して説明をしました。

このように「日本人の配偶者等」は偽装結婚ではないのか、それだけが審査されますので収入が「0円」でも許可が取れますが、一般的には「ひとり76万円以上」の収入があれば問題ないと考えられています。夫婦ふたりで152万、子どもの人数だけ必要な収入が増えていきます。

永住申請は”独立生活要件”が審査項目にハッキリと書かれているためです。世帯収入が一定以上求められます。金額も「日本人の配偶者等」よりも厳しく、これまでは、永住許可申請は300万円以上、さらに家族が増えるごとにプラス70万円が必要だと言われていました。2026年10月の永住許可ガイドラインの改定で、目安が変わりました。今は、世帯人数に応じた日本人世帯の平均収入を上回る水準が目安で、すでに適用されています。

配偶者ビザから永住申請をするとき

日本人・永住者・特別永住者の配偶者や子どもが永住申請をするときは、独立生計要件(収入の条件)を満たす必要はありません。永住許可に関するガイドラインで、素行善良要件と独立生計要件が免除されているためです。

ただし、収入がまったく見られないわけではありません。改定後のガイドラインでは、配偶者の方も「公共の負担とならないこと」が見られます。この考え方は、すでに適用されています。

また、税金・年金・健康保険を期限どおりに支払っているかは、配偶者の方も審査されます。

配偶者ビザから永住申請ができるのは、結婚して3年以上・日本に1年以上住んでいる方です。2027年4月1日以降の申請からは、結婚して5年以上・日本に3年以上に変わります。

配偶者ビザはどんな仕事もできますので、転職をされる方も多いかと思います。会社を辞めて次の会社で働くまでの間は、国民年金・国民健康保険の手続きと支払いを自分でしなければいけません。この期間の支払いを忘れて、永住申請が不許可になる方がいます。会社を辞める前に、市役所や年金事務所で確認をしてください。

就労ビザから永住申請をするとき

就労ビザから永住申請をするときは、独立生計要件が審査されます。

収入は、同じ家計の家族の収入を合わせた「世帯の年収」で見られます。共働きのご夫婦なら、配偶者の方の収入も合わせることができます。ただし、「家族滞在」の方がアルバイト(資格外活動許可)で得た収入は、合わせることができません。

母国のご両親など、扶養している親族は、一緒に住んでいなくても世帯の人数に数えます。

年数は、原則として日本に引き続き10年以上住み、そのうち5年以上は就労資格か居住資格で在留していることが必要です。

素行善良要件も審査されます。1回の交通違反なら大きな問題にならないことが多いのですが、何回も重なると不許可になるかもしれません。

永住許可申請で収入が足りるか不安な方は、永住ビザを行政書士に相談するページもご覧ください。

収入(所得)を減らしすぎていませんか?

個人事業主あるあるとして「経費になるんでしょ?ごはんおごってよ」と友だちから言われることがありますが、経費とは事業に必要な支出です。経費が多いと税金が安くなります。これは収入から経費を差し引いた所得に税金がかかるためです。けっして税金から経費が引かれるわけではありません。
(税金を計算する金額→所得 = 収入 - 経費)

しかし会社員の場合、スーツや文房具など経費の計算がむずかしいため最初から給与控除として経費が収入から引かれていることはあまり知られていません。

控除は経費だけではなく、扶養控除などもあります。外国人の方がよくやる方法として、海外に住む両親を扶養していることにしてたくさんの扶養控除(経費)を申請して所得を減らします。こうすることで税金などが安くなります。

もちろん本当にご両親に送金をし、扶養されている方はたくさんいますが、このように税金を低くするための方法として扶養控除が利用されています。(海外送金証明書の提出が必要など厳しく審査されているようですが)

このように個人事業主だけではなく会社員も自分の所得を少なくする方法はありますが、その所得、少なくするといざというときに大変なことになるかもしれません。

たとえば結婚をするとき。収入(所得)が低いために偽装結婚ではないのかと疑われるかもしれません。永住申請のときに独立生活要件を満たさずに不許可になるかもしれません。高齢の親を日本に呼び寄せるとき、本当はそれほど収入が低くないのに収入が低いと判断されて不許可になるかもしれません。

JOY行政書士事務所にできること

「日本人の配偶者等」など身分系の在留資格は収入がなくても、低くても今後の生活について説明ができれば許可が取れる可能性があります。偽装結婚ではないことを丁寧に説明をすれば問題ありません。

就労ビザなどから「永住者」の申請をする場合、独立生活要件はとても厳しく審査されます。世帯収入が低いと、許可を取るのは難しくなります。

ほかにも収入が低いことによって不許可になる在留資格があります。いざというときのために、もし収入を低く抑えている方がいましたら一度お考えになられたほうがいいかもしれません。

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