自動車整備を学べる専門学校に進学を希望するネパール人留学生が多くいます。今後ネパールではもっと自動車が増えて自動車整備の需要が増えていくのではないか、と彼らは考えています。

ネパール人留学生は日本で働いてお金を稼ぎ、帰国をして自分の会社を持つことがひとつのゴールです。自動車整備士は彼らの夢を叶えることができる職業といえます。

そんなネパール人に人気の自動車整備士。自動車整備士として日本で働く方法を見ていきます。

「技術・人文知識・国際業務」

就労ビザの代表といえば「技術・人文知識・国際業務」の在留資格です。外国人留学生は文系が多いため「人文知識・国際業務」に目が向かいがちですが、「技術」の在留資格があります。

自動車整備士の専門学校を卒業することで「技術・人文知識・国際業務」の学歴要件をクリアし、「技術」の在留資格の申請が可能となります。

専門学校で学んだ知識をいかせる専門性のある業務内容でないといけないのは「技術」でも「人文知識・国際業務」と同じです。

許可事例として、

本邦の自動車の点検整備・配送・保管を業務内容とする企業との契約に基づき(中略)、サービスエンジニアとしてエンジンやブレーキ等自動車の基幹部分の点検・整備・分解等の業務に従事するとともに、自動車検査員としての業務に従事することとなるもの

出入国在留管理局HP

が挙げられています。「自動車検査員」としての専門性が重要となります。

自動車整備の専門学校を卒業すれば学習内容と業務内容の一致がわかりやすく、在留資格「技術」の許可も取りやすいかもしれません。

技能実習生、特定技能

2019年から始まった特定技能ですが、自動車整備分野で初めての特定技能1号が2019年9月に誕生しました。

もともと自動車整備分野は平成28年4月から技能実習生を受入れています。3年が経ち、技能実習2号を終えた実習生が特定技能1号に変更したのでしょうか。

特定技能1号になったフィリピン人の技能実習生は、3級自動車ガソリン・エンジン整備士の資格を取得。また、日本語能力試験ではN2に合格しているようです。特定技能の日本語レベルはN4で合格です。かなりレベルの高い実習生だと思われます。

この実習生の場合は3年の技能実習を満了してから特定技能に在留資格を変更していますが、一定の試験に合格すれば実習生を経由しなくても特定技能1号で働くことができます。

自動車整備士の場合は、「自動車整備分野特定技能評価試験」または「自動車整備士技能検定試験3級」に合格すれば問題ありません。日本語能力はN4です。

「技術・人文知識・国際業務」と「特定技能」

「技術・人文知識・国際業務」と「特定技能」は日本で働くことができる点では同じですが、大きな違いがあります。

  • 在留期間
  • 家族滞在

まず「特定技能1号」の在留資格は最長5年までと決まっています。その後「特定技能2号」に変更をすれば「技術・人文知識・国際業務」と同じようにずっと日本で働くことができます。

「特定技能1号」は家族滞在も認められていないため日本に配偶者を呼び寄せることができません。

また「技術・人文知識・国際業務」と「特定技能」は一見同じ業務をするように思われますが、「技術・人文知識・国際業務」の在留資格はより厳しく専門性を審査されます。

「特定技能」は現場作業が中心となりますが、「技術・人文知識・国際業務」で働く外国人従業員は将来的に日本人従業員・特定技能従業員を指導する立場になることが求められます。

入社当時は自動車整備士技能検定試験3級で許可が取れた「技術・人文知識・国際業務」も、更新許可申請をしていく中で自動車整備士技能検定試験2級に合格をしていない=技術的にステップアップしていかないと不許可になるケースがあります。

JOY行政書士事務所にできること

自動車整備士として日本で働く方法をご紹介しました。「技術」で働くことができるのか「特定技能」で働くことができるのか、エントリーできる会社によって変わってきます。

どちらでも対応ができるように、外国人留学生は考えていかなければいけません。

また採用する企業は、応募をしてきた外国人の方がどの在留資格なら許可が取れるのか考えなくてはいけません。

在留資格には明確な審査項目があります。ご注意ください。

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