「配偶者ビザの審査を待つために、2〜4か月も夫婦が離れ離れで生活するのは耐えられない」
「短期滞在(観光など)で来日し、そのまま日本で配偶者ビザに変更できないのだろうか」

国際結婚をされたご夫婦から、当事務所にはこのようなご相談を非常に多くいただきます。

結論から申し上げますと、短期滞在から配偶者ビザへの在留資格変更申請は可能です。

ただし、どのようなケースでも無条件に認められるわけではなく、入管法の規定や実務上のポイントを正しく理解しているかどうかが、結果を大きく左右します。

本記事では、

  • 入管法第20条に定められている「やむを得ない特別な事情」の実務上の考え方
  • 短期滞在の中でも「90日滞在」が極めて重要である理由
  • 許可率を高めるために意識すべき書類作成のポイント

について、行政書士の立場から詳しく解説いたします。


短期滞在から配偶者ビザへの変更は本当に可能なのか?

まず多くの方が疑問に思われるのが、「短期滞在から本当に配偶者ビザへ変更できるのか?」という点です。

インターネット上では「原則不可」「かなり難しい」といった情報も多く、不安を感じている方も少なくありません。

しかし、実務上は適切な条件を満たせば、短期滞在から配偶者ビザへの変更が許可されるケースは決して珍しくありません。

重要なのは、入管法の条文を形式的に読むのではなく、入管がどのような趣旨で制度を運用しているのかを理解することです。


短期滞在から配偶者ビザへ変更するには「特別な事情」が必要?

入管法第20条が定める「やむを得ない特別な事情」とは

短期滞在から配偶者ビザへ変更する際、必ず問題になるのが入管法第20条です。

入管法第20条(在留資格の変更)
「短期滞在の在留資格をもって在留する者の申請については、やむを得ない特別の事情に基づくものでなければ、これを許可しないものとする。」

この条文だけを見ると、「妊娠している」「病気で帰国できない」といった深刻な事情がなければ、変更は認められないように感じられるかもしれません。

しかし、実務上の運用はこのような理解とは異なります。


なぜ「原則不可」とされているのか(実務上の建前)

本来、海外にいる配偶者を日本へ呼び寄せる場合には、在留資格認定証明書(COE)を取得し、現地の日本大使館・領事館でビザを発給してもらうという手続が正規ルートとされています。

そのため、短期滞在で来日し、日本国内で配偶者ビザへ変更する方法は入管の制度設計上「例外的な手続」となります。

このため、法律上は「原則不可」「特別な事情が必要」と書かれているのです。


実務上もっとも重視される「特別な事情」とは何か

実務において、最も重視される「特別な事情」とは何でしょうか。

それは、「日本人の配偶者としての身分」です。

具体的には、以下のような事情が総合的に判断されます。

  • 婚姻が実体を伴う真実のものであること
  • 日本で夫婦として生活する合理性があること
  • 不必要に夫婦を引き離すことが、人道上適切ではないこと

実務上は、妊娠や病気といった特別な事情がなくても、婚姻の実態が十分に確認できる場合には「やむを得ない特別な事情」があるとして変更が許可されるケースが多くあります。


短期滞在から配偶者ビザへ変更するなら「90日滞在」が必須な理由

短期滞在から配偶者ビザへの変更を目指す場合、最も重要なポイントが「短期滞在の在留期間」です。

短期滞在は15日・30日・90日の3種類がある

短期滞在には、以下の3種類があります。

短期滞在日数配偶者ビザへの変更理由
15日ほぼ不可審査中に在留期限が切れる
30日非常に困難特例期間の対象外
90日可能特例期間が適用される

変更申請を行うのであれば、必ず「90日」の短期滞在で来日する必要があります。


在留期間特例(最大2か月延長)とは何か

入管法第20条第6項では、在留期間が31日以上ある状態で在留資格変更申請が受理された場合、審査結果が出るまでの間、在留期限が過ぎても最大2か月間は日本に滞在できるという「特例期間」が定められています。

90日の短期滞在であればこの特例期間の対象となるため、審査中に在留期限が切れても、日本で結果を待つことが可能です。

一方、15日・30日の短期滞在ではこの特例が適用されないため、審査途中で帰国しなくてはならず、実務上は極めて困難となります。


短期滞在から配偶者ビザへ変更する際の提出書類と注意点

入管ホームページの「必要書類」だけでは足りない理由

入管のホームページには、配偶者ビザの「必要書類」が掲載されています。しかし、これらはあくまで最低限の書類であり、それだけを提出すれば必ず許可されるわけではありません。

短期滞在からの変更申請では、なぜ例外的に国内で変更する必要があるのかを、書面で丁寧に説明することが重要です。


許可率を高めるために重要な3つのポイント

1つ目は、婚姻の信憑性です。
質問書だけでなく、出会いから結婚に至るまでの経緯を補足説明書としてまとめ、
時系列に沿った写真を提出すると説得力が高まります。

2つ目は、生計能力です。
課税証明書・納税証明書だけで説明が足りないときは、預貯金、就職内定通知など多角的に「安定した生活が可能であること」を示します。

3つ目は、
「なぜ在留資格認定証明書ではなく、変更申請を選択したのか」
という点を誠実に説明することです。

「夫婦が長期間離れ離れで生活することが精神的・経済的に困難であり、最短で一緒に暮らすために変更申請を選択した」といった説明が大切です。


短期滞在から配偶者ビザへの変更が許可された実例

当事務所では、特別な事情(妊娠や病気など)がないケースでも、短期滞在から配偶者ビザへの変更を多数成功させてきました。

許可事例

いずれも90日の短期滞在を前提に婚姻の実態と生活基盤を丁寧に立証したケースです。

短期滞在からの配偶者ビザ変更をご検討中の方へ

「自分たちのケースでも変更できるのか分からない」
「90日の短期滞在ビザはどのように取得すればよいのか」
「不許可になるリスクをできるだけ避けたい」

このようなお悩みをお持ちの方は、行政書士へご相談されることをおすすめします。

JOY行政書士事務所では、ご夫婦が一日でも早く日本で安定した生活を送れるよう、事案ごとに最適な方法をご提案し、申請をサポートしております。

短期滞在から配偶者ビザへの変更申請をご希望のときは、JOY行政書士事務所までお問い合わせください。

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