申請中に在留期限が切れてしまい不許可になると、早急に日本から出国をするか出国準備期間の「特定活動」に変更をするか決めなくてはいけません。出国準備期間の「特定活動」は30日と31日の2つあり、たった1日の違いですが法律的には大きな違いがあります。

その違いとは、30日は在留資格の申請中であっても必ず帰国しなければいけないのに対して、31日なら申請をすれば結果が出るまで日本に残ることができる点です。

結婚をしてすぐに離れ離れになるのはさびしいものです。在留資格認定証明書交付申請の再申請が許可され、VISAが認められて再び日本に戻ってくるのに半年以上かかるかもしれません。夫婦にとっては大切な時間がただ待つだけですぎていきます。

しかし出入国在留管理局も特別な事情がある場合は出国準備期間の30日以内に結果を出してくれることがあります。その特別な事情が今回のケースのような日本人の配偶者です。

行政相談は必要

今回のケースは中国人の奥様が出国準備期間の30日でのご依頼でした。ただ不許可になってからすぐ当事務所にご依頼をいただけましたので、在留期限まで3週間ほど余裕がありました。

特別な事情とはいえ、出入国在留管理局が必ず受け付けてくれるとは限りません。申請を受け付けてくれるように、事前に出入国在留管理局に行政相談をしました。

また在留期限が短いため申請後に追加書類を求められても用意する時間がないかもしれません。時間がないからこそいつも以上にていねいな申請書類を準備します。
ご夫婦が出入国在留管理局に確認を取り、必要書類をご用意されていたので4日ほどで申請ができました。

申請の注意点

今回のケースで気をつけたことは以下の2点です。

  1. 出国準備期間であること
  2. 在留資格変更申請の直前に結婚していること

いづれも詳細な説明が必要です。

出国準備期間からの変更申請

出国準備期間の「特定活動」への変更は申請人本人の意思で行います。それは出入国在留管理局と申請人本人が帰国することを約束したのと同じです。一度帰国することを約束したのにどうして「特定活動」から在留資格を変更するのか説明が求められます。

今回のケースでは新型コロナウイルスの影響ですぐに帰国ができなくなったこと、いったん帰国をしてしまったらいつ日本に戻ってこられるのかわからなくなったことを理由として説明をしました。

変更の希望を丁寧に説明する必要があります。

偽装結婚ではないことの証明

「日本人の配偶者等」などの身分系の在留資格の変更申請で1番気をつけなくてはいけないことは、”在留期限ぎりぎりになって結婚をすること”=”駆け込み婚”です。駆け込み婚をすると、今持っている在留資格の更新ができないから”日本に残るために偽装結婚をして在留資格を変更するのではないか”と審査官に判断されてしまいます。今回のケースのように出国準備期間中に結婚をして、さらに出国準備期間の「特定活動」から「日本人の配偶者等」に在留資格を変更することは最も”偽装結婚”を疑われる申請だと思われます。

LINEのトーク履歴

”偽装結婚”ではない証明として交際歴のわかる書類を提出します。今回はスナップ写真に加え、お付き合い当初から始めた半年分のLINEのトーク履歴を提出しました。LINEは簡単にトーク履歴がテキストデータで転送できますので国際結婚を考えられているカップルにはおすすめです。
ご夫婦は携帯電話のショートメールも利用されていましたが、ショートメールでは誰から送ったのかわからないため交際の証明として弱くなると考えます。

同居期間の証明

「日本人の配偶者等」の在留資格変更申請で1番大切な証明は同居期間の証明です。今回のケースでは3か月間同居をしていましたが結婚前だったため同一世帯の住民票がありません。奥様は出国準備期間=短期滞在のため住民票がなくなっています。ただご夫婦は不許可になったときに申請した住民票をお持ちでした。2か月前に発行された住民票と旦那様が1週間前に発行した住民票の現住所が同じのため、間接的に3か月以上の同居期間を証明できました。

なぜ駆け込み婚になってしまったのか

出入国在留管理局は駆け込み婚を嫌います。しかし特別な事情により駆け込み婚になってしまうこともあります。

日本人と結婚した外国人女性が離婚した場合、日本の法律で定める『再婚禁止期間100日』が適用されます。離婚後100日以内は再婚をすることができません。

今回のケースがこれに当てはまりました。奥様は新しいパートナーの方と知り合われましたが、離婚後100日以内は再婚することができません。在留期限に余裕があれば「配偶者に関する届出」を行った後、離婚後100日後に「日本人の配偶者等」の在留資格を更新すれば問題ありません。

しかし離婚後100日以内に「日本人の配偶者等」の在留期限が切れるため在留資格を変更しないと日本にいることができません。日本人と離婚をした外国人の方は「離婚定住」に在留資格を変更できますが、残念ながらその申請が不許可になって出国準備期間の「特定活動」になってしまいました。
出国準備期間中に結婚をしたことは不可抗力であり決して駆け込み婚ではないことを説明しました。

まとめ

相手が中国人の方の場合、日本で先に婚姻届を提出すると中国の婚姻証明書が発行されません。出入国在留管理局もわかっていますのでご安心ください。

今回のケースは新型コロナウイルスなど特殊な事情がありましたが、ご夫婦のご協力もあり3日で変更許可が取れました。

以下に日本人と離婚し、日本人と再婚する場合の申請についてまとめます。

日本人と離婚し、日本人と再婚するときのフローチャート

在留期限が6か月以上残っている場合

「日本人の配偶者等」で離婚→「配偶者に関する届出」を14日以内に提出→再婚禁止期間100日がすぎるのを待つ→新しいパートナーと結婚→「日本人の配偶者等」を申請

注意点として、配偶者としての活動を6か月以上していないと在裕期限が残っていても在留資格を取り消される可能性があります。在留期間が1年以上残っているからといって、離婚後9か月たってから「日本人の配偶者等」の在留期間更新許可申請をしても不許可になる可能性があります。

在留期限が6か月以下の場合

「日本人の配偶者等」で離婚→「配偶者に関する届出」を14日以内に提出と出入国在留管理局に相談→「日本人の配偶者等」の更新申請→6か月の許可

「日本人の配偶者等」は離婚後6か月以内に再婚、またはほかの在留資格に変更をしないと在留資格が取り消される可能性があります。在留期限が6か月以下の場合は出入国在留管理局と相談し、「離婚定住」の申請ができるのか「日本人の配偶者等」を更新して期間の猶予がもらえるのか確認する必要があります。日本人と離婚したからといって「日本人の配偶者等」の更新許可申請がすぐに不許可になることはありません。

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