国際結婚をされたご夫婦で一番困るのはいっしょに海外旅行に行くときだったりしませんか?私たち夫婦は日本とタイの国際結婚をしましたが、タイ国籍の妻がノービザで行くことができる国が少なくてとても困りました。

自由に海外旅行に行くためにも、安定して日本に住むためにも配偶者の帰化申請=日本国籍取得を考えられているご夫婦は多いかと思います。

国際結婚をしたご夫婦の帰化申請にはどのような条件があるのでしょうか。いつ帰化申請ができるのでしょうか。

確認をしていきます。

そもそも帰化申請とは?

第四条 日本国民でない者(以下「外国人」という。)は、帰化によつて、日本の国籍を取得することができる。

国籍法より

外国人の方は長く日本に住むと永住許可申請をするか帰化申請をするか考えますが、永住と帰化はちがいますのでお気をつけください。

永住(在留資格「永住者」)
国籍は外国籍のまま日本で生活をします。永住者の許可を取ると在留期間は無制限になりますが、7年に1度在留カードの更新申請をしなくてはいけません。在留カードの携帯義務もあります。

帰化
日本国籍を取得して日本人として生活をします。在留資格もなくなります。日本は二重国籍を認めていませんので、外国籍はなくさないといけません。

日本国籍を取得することで日本のパスポートを取ることができます。日本のパスポートがあればノービザで気軽に海外に行くことができます。

ただ母国がノービザで行ける国かはわかりません。もし日本のパスポートでノービザで行くことができない国だと、何かあったときにすぐに帰国ができないかもしれません。

国際結婚の帰化の条件

国際結婚をした配偶者の方の帰化の条件です。

  1. 住所要件
  2. 能力要件
  3. 素行要件
  4. 生計要件
  5. 重国籍防止要件
  6. 日本語能力

1.住所要件ですが、通常5年以上日本にいないと帰化申請ができませんが、日本人の配偶者であれば結婚をして3年で帰化申請ができます。

これは日本で結婚をして3年以上、また海外で結婚をして3年+1年以上日本に住んでいることでクリアします。

2.能力要件とは18歳以上で母国の法律でも成人であることが条件です。ご結婚をしているときは問題ないでしょうか。

3.素行要件では犯罪歴、納税の状況などが調査されます。よくある質問として交通違反についてお問い合わせをいただきますが、スピード違反や交通違反のない交通事故でしたら許可は取れます。ただ運転記録証明書を提出しますので、軽い違反も何度もしていると印象は悪くなり面談のときに質問を受けます。

4.生計要件は年収の審査です。世帯年収で申請をされますので帰化申請をされる方が働いていなくても問題ありませんが、ご夫婦2人の生活費が必要なため独身者が申請をするよりも金額は厳しくなります。法務局が正確な年収の条件を発表しているわけではありませんが、夫婦2人で400万円が目安と考えられています。お子様1人につき100万円プラス必要になるでしょうか。

5.重国籍防止要件とは、母国の国籍を離脱すること、なくすことをいいます。日本は二重国籍を認めていませんので、帰化の許可が取れたあとは母国の国籍から離脱しなくてはいけません。二重国籍で日本で生活することはできません。

ただし国籍から離脱できない国もあります。そのためこちらは努力義務で、必ず外国籍を離脱しなければいけないわけではありません。

国籍法第五条 日本の国籍の取得によつてその国籍を失うべきこと

6.日本語能力ですが、帰化申請では面談がありますし、必要があれば筆記試験も行われます。小学生レベルの日本語といわれていますが必要があれば勉強をしてください。日本語能力試験N5のテキストで勉強されれば大丈夫かと思います。

帰化申請に必要な書類

帰化申請にはたくさんの書類を用意しなくてはいけません。

作成する書類

  • 帰化許可申請書
  • 親族の概要書(日本在住/外国在住)
  • 履歴書
  • 生計の概要書
  • 自宅付近の略図
  • 職場付近の略図
  • 帰化の動機書

日本の市役所会社などで取り寄せる書類

  • 戸籍謄本
  • 世帯全員の記載がある住民票
  • 課税証明書、納税証明書
  • 運転記録証明書(免許を持っているとき)
  • 源泉徴収票
  • 在職証明書
  • 卒業証明書

母国から取り寄せる書類

  • 国籍証明書
  • 出生証明書
  • 両親の陳述書(法務局でもらいます)

自分で用意する書類

  • 在留カードのコピー
  • すべてのパスポートのコピー(出入国歴のスタンプのページも)
  • 運転免許証のコピー(あれば)
  • 卒業証書のコピー(最終学歴のみ)
  • 賃貸契約書のコピー

帰化申請に必要な書類は法務局から指定されます。自営業の方はさらに提出する書類が増えるかと思います。

帰化申請の手続きですが、一般的に予約をして一度法務局に面談をして必要書類の案内を受けます。二度目で帰化申請の書類を提出しますので帰化申請をするときは書類の準備の前にお早めに面談の予約をしてください。

JOY行政書士事務所にできること

国際結婚をされたご夫婦の帰化申請についてご説明をしました。

国際結婚をすると帰化申請が3年(1年以上日本に住ん)でできます。ただ提出する書類はたくさんありますので、法務局の面談のあとにしっかりとご準備ください。

JOY行政書士事務所では帰化申請に必要な書類を作成いたします。また必要書類のご相談、サポートをしておりますので国際結婚をされて帰化申請がご不安なとき、お困りのときはお話をお聞かせください。

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