新型コロナウイルスのため、留学生のときに税金を払うことができなくて、そのまま就職をした方がいるかと思います。

「技術・人文知識・国際業務」などの就労ビザに変更をするときは課税証明書や納税証明書を出入国在留管理局に提出しないため、税金に未納があっても許可が取れたかもしれません。

また新型コロナウイルスでアルバイト時間が減る前、専門学校1年生や大学3年生のときの課税・納税証明書を提出したために税金の未納がバレなかったかもしれません。

しかし、就労ビザの在留期間更新許可申請や家族を日本に呼び寄せるための在留資格「家族滞在」では昨年度(専門学校2年生や大学4年生のとき)、新型コロナウイルスのためにアルバイト時間が減ったときの証明書を提出しますので、税金の未納(税金の未払い)があるかもしれません。

税金の未納があると在留期間更新許可申請も、「家族滞在」の申請も不許可になるかもしれません。

仕事が決まって、家族を日本に呼ぼうとしても不許可になったら意味がありません。

十分に注意をしてください。

納税証明書と住民税

源泉徴収票とは

アルバイトをするとお店の人や会社の人などのアルバイト先から給料明細とともに給料が支払われます。さらに12月になると源泉徴収票をもらいます。

源泉徴収票には1年間の給料の合計と、所得税・社会保険料などの金額が書かれています。”源泉徴収”とは、会社で働いている人たちが納税で困らないように給料から自動で所得税などを引いておきますよ、といったシステムです。日本では給料天引きとも呼ばれます。

所得税とは”国税”で、日本国に住んでいる一定以上給料がある人は支払わなければいけません。

アルバイトをしているのに源泉徴収票をもらっていない人は、会社が源泉徴収をしていない可能性があります。アルバイト先の人に聞いてください。所得税を払っていないと所得税が未納になってしまいますし、健康保険も年金も未納になってしまいます。

源泉徴収票を発行するのは会社の義務です。

住民税の納税の仕組み

このように、アルバイト先は源泉徴収票を発行し、働いている人たちの税金などを給料から引いて預かっている状態になります。

要するに、お店や会社などのアルバイト先は私たちの代わりに税務署に私たちの収入を報告して、代わりに所得税を支払ってくれているのです。

よく”手渡しなら収入は入管にバレないよ”とアルバイト先がいいますが、これは税務署にウソをつくことになります。アルバイト先が本当に税務署にウソをつくのでしょうか。自分が捕まるかもしれないのに留学生のためにウソをつくのか考えてみてください。

さて、給料から源泉徴収で自動的に引かれるのは所得税=国税だけなのでしょうか。私たちが住んでいるのは○○県の○○市です。日本国だけに税金を支払って終わりではありません。

住民税といって、自分たちが住んでいる県や市にも税金を支払わなければいけません。これを”国税”とは別に”地方税”といいます。

課税・納税証明書を取得すると、『市県民税課税・納税証明書』と書かれています。外国人の方が普段出入国在留管理局に提出しているのは地方税の納税証明書になるのです。

どうして所得税などの国税の納税証明書は出入国在留管理局に提出しなくていいの? と思われるかもしれませんが、アルバイトも含めて会社勤めの人は自動的に給料から所得税が引かれて支払われますので、出入国在留管理局が信頼しているのではないでしょうか。

ただ、永住許可申請は審査が厳しいため、所得税などの国税の納税証明書まで必要になります。

実は住民税も給料天引きをしなければいけないのですが、アルバイト先を辞めたタイミング、給料の金額によっては住民税が給料天引きされないことがあります。

そのため県や市に支払う住民税は自分で支払わなければいけません。

市役所から納付書が届いたときは期限内に必ず支払ってください。

住民税の支払いができないときは気をつけて

納税証明書に書いてある税金は住民税=地方税ですので、納税証明書は住んでいる市役所で取ることができます。

もし納税証明書に”未納税額”が書かれているときはすぐに未納分を支払ってください。

納税は日本に住むものの義務ですので、税金の未納があるだけで出入国在留管理局に在留状況が不良と判断されます。

在留状況が不良とはオーバーワークと同じような判断となります。

また在留資格「家族滞在」の申請では、税金の未納があるだけで”家族を扶養する能力がない”と判断をされて不許可になることがあります。税金を支払っていないのに家族の生活費を支払うことができるのか、と審査されます。

就労ビザの許可を取るとアルバイトと違って住民税も必ず給料天引きになるかと思います。そうなるとますます留学生のときの住民税の未納を忘れてしまいますが、しっかりと支払いを終えてください。

新型コロナウイルスのために住民税を支払うことができないときは市役所にご相談ください。分割払いなどの対応をしてくれます。

仕事をして家族に仕送りをしている方もいるかと思いますが、税金の未納があるときは先に税金を支払ってください。そうすれば日本でいっしょに住むことができるようになります。