今回ご依頼をいただいたのはアメリカ軍を退役されたご主人と日本人奥様でした。

アメリカ軍を退役したあとも引き続き日本に滞在をするためには在留資格取得許可申請をしなくてはいけません。

どうして日本に滞在をしているのに在留資格取得許可申請をしなくてはいけないのでしょうか?

またいつまでに在留資格取得許可申請をする必要があるのでしょうか?

確認をしていきます。

アメリカ軍関係者はSOFAで日本に滞在をしている

外国籍の方は在留資格・ビザの許可を取って日本に滞在をしています。

しかし、在留資格を持たずに日本に板材をしている外国籍の方がいます。それが日米地位協定(SOFA:Status of Forces Agreement)を持つアメリカ軍関係者の方たちです。

法律には強い、弱い(優先順位)があります。

日本国内で1番強いのは日本国憲法、次に強いのが各国と交わした条約、次に法律、条令…となります。

日本の法律よりも日米地位協定・日米安全保障条約のほうが強いため、アメリカ軍関係者の方たちは在留資格ではなくSOFAで日本に滞在をしています。

逆に、アメリカ軍を退役したとき、アメリカ軍基地内での仕事を退職してSOFAから外れたときは日本の法律(入管法)の適用を受けるようになります。

在留資格が必要です。

在留資格取得許可申請で許可が取れた元アメリカ軍の方のケース

今回ご依頼をいただいたご主人はアメリカ軍を退役されて15日がすぎていました。退役後もアメリカ軍基地内でのお仕事を探されていましたが、まだ新しいお仕事が見つかりそうもありません。そのため在留資格が必要になりました。

在留資格取得許可は「上陸の手続を受けることなく日本に在留することとなる外国人の方が、当該理由が発生した日から60日間を超えて日本に在留しようとする場合に、資格の取得の事由が生じた日から30日以内に申請をして在留資格を取得します」

出入国在留管理局ホームページより抜粋

在留資格取得許可申請は3つの条件に当てはまるときに申請をしなくてはいけません。

  1. 上陸の手続きを受けることなく日本に滞在をしている方が
  2. 60日を超えて日本に滞在をするときに
  3. その滞在が決まった30日以内に申請する

わかりやすい例をひとつ紹介します。

日本で生まれた外国籍の赤ちゃんは、

  1. 日本で生まれたので上陸の手続きを受けることなく日本に滞在をしています
  2. ご両親が引き続き日本に滞在をするのでしたら、赤ちゃんは60日を超えて日本に滞在をすることになります。
  3. そのため、赤ちゃんの在留資格取得許可申請は生まれてから30日以内にしなくてはいけません。

ご主人の場合はどうでしょうか。

  1. ご主人はSOFAで日本に入国をしたために上陸の手続きを受けることなく日本に滞在をしています。
  2. アメリカ軍基地内での仕事が見つかればまたSOFAで日本に滞在できますが、60日以内に新しい仕事が見つかるかはわかりません。
  3. そのため、アメリカ軍を退役されてから30日以内に在留資格取得許可申請をしなくてはいけません。

在留資格取得許可申請の3つの条件に当てはまります。

アメリカ軍基地内のお仕事を探されているからといって、在留資格を持たずに30日を超えて日本に滞在をすると不法滞在で捕まってしまう可能性があります。

SOFAで日本に滞在をしていても、現在アメリカ軍基地内で就職活動をしていても、SOFAから離れて30日を超えて日本に滞在をするときは必ず在留資格取得許可申請をしてください。

こちらのケースでは申請リミットの14日前にご依頼をいただき、オンラインで申請をしましたので退役をされてから30日以内に申請をすることができました。

在留資格取得許可申請に必要な書類

今回は日本人配偶者として在留資格取得許可申請をしました。そのため配偶者ビザと同じ書類を提出しました。

「偽装結婚でないこと」・「日本での生活費」を説明できる書類です。

  • 在留資格取得許可申請書
  • 戸籍謄本
  • 住民票
  • アメリカの結婚証明書(あれば)
  • 最新の課税証明書
  • 最新の納税証明書
  • 入管指定の質問書
  • 身元保証書
  • 退役日がわかる書類
  • おふたりの写真
  • SNSのトーク歴etcetc…

奥様はご出産をしたばかりで働いていません。ご主人もアメリカ軍を退役したばかりで無職でした。

ただアメリカ軍を退役すると年金が支給されますので、その証明書を提出することで日本での生活費が説明できます。

在留資格取得許可申請は退役をした日から30日以内に申請をしなくてはいけません。退役をした日から60日ではありませんのでご注意ください。

そのため退役をした日がわかる書類(辞令書)が必要です。

おふたりのご協力もあり、申請をされてから2週間ほどで無事に許可が取れました。

またSOFAに戻ることになったときの手続き

上でご説明したとおり、日本の法律(入管法)よりも日米安保条約(SOFA)のほうが強いです。SOFAに戻ることになりましたら在留資格を持つことはできません。

SOFAに戻りましたら、在留カードは出入国在留管理局に返却をしてください。在留カードの返納手続きを行ってください。

SOFAに戻られてから14日以内に手続きをされたら大丈夫です。

JOY行政書士事務所にできること

JOY行政書士事務所のホームページをご覧いただきありがとうございます。
ホームページをご覧になられてご不明な点、ご不安な点などがございましたらお問い合わせください。

JOY行政書士事務所はアメリカ軍を退役されて、アメリカ軍基地内のお仕事を退職された方の在留資格の申請をサポートいたします。

相談は無料です。はじめて行政書士にお問い合わせ・ご相談をされるかと思いますがお気軽にご連絡ください。