外国人の方を雇ったときに在留カードの番号も届出する義務が設けられています。雇用先の企業から厚労省へ在留カードの番号を届出させることで、法務省と連携を取り外国人の在留状況の把握をしています。

ではそもそも外国人の方を雇用したとき、雇用先の企業は何をしなければいけないのでしょうか。

確認をしてきます。

外国人の方を雇用した後の届出

外国人の方を雇用した場合、雇用先の企業はハローワークに届け出なければいけません。これは日本人を雇用する場合と同じでだと思います。

届出事項

  1. 外国人の方の氏名
  2. 在留資格
  3. 在留期限
  4. 生年月日
  5. 性別
  6. 国籍・地域
  7. 資格外活動許可の有無
  8. 雇入れに係る事業所の名称及び所在地
  9. 在留カード番号など

雇用保険に加入するかしないかで書類が変わりますが、提出先は管轄するハローワークとなります。

またインターネットでも外国人雇用状況届出の申請(電子届出)を行うことができます。インターネット上で「外国人雇用状況届出システム」で検索できるほか、ハローワークインターネットサービスの「事業主の方」又は「申請等をご利用の方へ」のページ内にある「外国人雇用状況届出」から利用することができます。その他、大卒等就職情報WEB提供サービスの「企業メニュー」からもリンクしています。

外国人の方が会社を辞めたとき、離職時にもハローワークに届け出る必要があります。

氏名や言語などから外国人だと判断ができずにハローワークに届け出なかったときは罰則がありませんが、外国人だと容易に判断ができるのに届け出なかった場合は、指導・勧告の対象になるとともに、30万円以下の罰金の対象とされています。

外国人留学生のオーバーワークがバレるとき

以上の届出義務は短期アルバイト、外国人留学生のアルバイトも対象です。

外国人留学生はアルバイト先のオーナーが「黙っていてあげるから」といってオーバーワークをしますが、アルバイト先は外国人を雇用したときハローワークに届出義務があるのは上記のとおりです。外国人留学生のために罰金30万円を払うオーナーはいません。

ハローワークから出入国在留管理局に外国人留学生のアルバイト状況は伝わっているかもしれません。

また人件費を経費に計上しないと脱税の疑いがかけられます。そんな危ない橋を渡るオーナーはいませんので、課税証明書を見て初めて外国人留学生はオーナーに騙されていたことを知りますが、後の祭りです。

アルバイト先のオーナーも注意が必要です。

10月から日本語学校の告示基準が厳しくなります。出席率の低い外国人留学生は出入国在留管理局にアルバイト先の報告義務が課されます。もしハローワークに外国人雇用の届出を怠っていた場合、日本語学校経由で出入国在留管理局やハローワークにバレるかもしれません。

アルバイト先のオーナーはより厳しく外国人留学生のアルバイト状況を確認していかなければいけません。自分のところで週28時間を守っていても、よそとかけ持ちでアルバイトをしている外国人留学生はたくさんいます。

ハローワークの届出を怠って30万円の罰金、不法就労で300万円の罰金を取られるかもしれません。

まとめ

技能実習生の劣悪な労働環境の反省や不法労働者の多さから、より外国人の方の取り締まりが厳しくなっていきます。

外国人の方を雇うとき、正社員・アルバイトに関わらず注意をしていかなければいけません。

※ハローワークは厚労省の管轄のため、行政書士が書類作成の代行ができません。ご依頼先は社労士となりますのでご注意ください。