永住や帰化の許可を取れば日本で安定して生活ができますが、永住と帰化には大きな違いがあります。永住と帰化ではメリットが違いますし、それぞれにデメリットがあります。間違えて申請をしてしまってはいけません。

今回は永住と帰化の違いについて確認をします。

在留資格「永住者」と帰化の日本国籍

永住と帰化の一番の違いは国籍です。外国人の方が日本で生活するためには在留資格が必要です。在留資格がない外国人の方は不法滞在で捕まってしまいます。

永住とは、この在留資格を持って長く日本で生活してきた外国人の方が日本への貢献などを考えて取ることができる最後の在留資格です。ただし、あくまで在留資格ですので国籍は外国籍のままで、日本人になるわけではありません。

それに比べて帰化は、外国籍を離れて日本国籍を取ることをいいます。日本は二重国籍を認めていませんので、外国籍を離れることが帰化の条件です。そのため日本人として日本で生活をしますので、在留資格は必要なくなります。

パスポートは永住では母国のパスポートをそのまま利用しますが、帰化では日本人になりますので日本のパスポートを利用できるようになります。(日本人になるので当たり前のことですが)

日本のパスポートは世界190か国以上に短期滞在ならノービザで旅行できますが、長期滞在となるとビザの申請が必要になります。ノービザでいろいろな国に行けますので一見楽ではありますが、長期間母国(元母国)に行くときにわざわざビザの申請をしないといけなくなります。例えば母国にいる両親が病気になったときなど、いざというときすぐに母国に行くことができないかもしれません。

また外国人に不動産などの資産の所有を認めていない国もあります。帰化をして日本人になることによって、母国に残した資産を没収される可能性もあります。帰化申請をするときは日本人になる、という強い意識が必要です。

永住は外国の国籍のまま日本で安定して生活をするため、帰化は日本国籍を取って日本で安定して生活をするため、とお考えください。

永住と帰化の違い

永住帰化
申請先出入国在留管理局法務局
国籍外国籍日本国籍
在留期間期間なし
7年ごとに在留カードの
更新が必要
(ただし犯罪等をすると退去強制になる可能性も)
なし
申請できるまでの期間長い短い
審査の厳しさ厳しい優しい

永住と帰化は申請先が違います。永住は在留資格ですので出入国在留管理局に申請をします。帰化は国籍のため法務局に申請します。

国籍は、上で説明したとおりです。外国籍のままで日本で生活をしたいのか、日本国籍を取って日本人として生活をしていきたいのか、という違いがあります。

在留期間は、永住も帰化もありませんが、考え方に違いがあります。
永住は在留期間が永遠のために在留期間がない、という考えでいいと思います。在留期間が永遠=永住で、在留期間の更新は必要ありません。しかし、犯罪など退去強制になってしまうことをすると日本から出ていかなければいけません。この点はほかの在留資格と同じです。
帰化は日本人になりますので、犯罪などをしてしまっても退去強制はありません。

申請できるまでの期間は、一般的には永住のほうが長いです。
永住の申請は、日本で生活をして10年以上、その内5年以上は日本で働く必要があります。
帰化は日本で生活をして5年以上、その内3年以上は日本で働く必要があります。
日本人の配偶者や子どもはこれよりも短い期間で申請ができますが、一般的には永住のほうが申請まで待たなくてはいけません。永住が待てない場合は帰化申請を検討します。

審査の厳しさですが、永住も帰化も厳しいのですが、2つを比べると帰化のほうが優しく、永住のほうが厳しいといえます。
特に永住は帰化よりも収入の面が厳しく、さらに年金・健康保険・税金の支払いが数日でも遅れていると不許可になる可能性があります。
帰化なら未払い分を支払ってから申請をすれば問題ありませんので、数日遅れただけで不許可になる永住のほうが厳しいといえます。

審査の長さは帰化のほうが長いですが、永住も長いときは6か月以上かかります。

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