在留資格「永住者」の許可を取らないと日本に永住はできません。
素行要件・生計要件・国益要件。永住の許可を取るために大切な条件を確認。
外国籍の方の最後の在留資格、永住者の許可の条件についてご説明いたします。
永住許可申請に必要な書類
就労系の在留資格(「家族滞在」を含む)から永住申請をする場合
- 永住許可申請書
- 証明写真
- 理由書
- 全世帯の記載がある住民票
- 職業を証明する資料(在職証明書、個人事業者は確定申告書など)
- 過去5年分の所得税など国税の納税証明書
- 過去5年分の市民税の課税証明書、納税証明書
- 過去2年間の年金の納付証明書
- 過去2年間の健康保険の納付証明書
- 資産を証明する資料
- パスポート
- 在留カード
- 身元保証書
「定住者」の在留資格から永住申請をする場合
必要書類は就労系の在留資格から永住申請をする場合と同じです。
配偶者ビザの在留資格から永住申請をする場合
- 永住許可申請書
- 証明写真
- 理由書
- 身分関係(婚姻など)がわかる証明書
- 全世帯の記載がある住民票
- 在職証明書(個人事業者は確定申告書など)
- 過去3年分の所得税など国税の納税証明書
- 過去3年分の市民税の課税証明書、納税証明書
- 過去2年間の年金の納付証明書
- 過去2年間の健康保険の納付証明書
- パスポート
- 在留カード
- 身元保証書
「日本人の配偶者等」、「永住者の配偶者等」、いわゆる配偶者ビザは結婚後3年で永住申請ができますので、各種納税証明書は3年分だけで問題ありません。
また独立生計要件が審査に含まれませんので、資産を証明する資料は提出しません。
永住申請に必要な書類の説明
永住許可申請書
永住許可申請書は法務省のホームページからダウンロードできます。
注意点は「15.上記と異なる国籍・地域、氏名、生年月日による出入国の有無」の記載欄でしょうか。
私の妻は日本に来てから名字を「TANAKA」に変更しました。日本に来るときは旧姓のパスポートを使いましたので記載をする必要がありました。
またなぜ名字が変わったのか理由書で説明しました。
理由書
どの在留資格を申請するときも任意で理由書を提出しますが、必要書類として出入国在留管理局から提出を求められるのは永住申請だけです。
理由書では永住申請の条件である素行善良要件、独立生計要件、国益要件、を説明します。
素行善良とは犯罪の有無です。警察に逮捕をされるだけでしたら犯罪ではありませんが、警察に罰金を支払ったことがある場合は理由書で罰金を支払った経緯と反省文を書きます。裁判で有罪になり、5年以内に刑務所に収監されていた場合は「永住」の許可は難しいかもしれません。
独立生計要件とは一定以上の世帯年収です。永住申請をする方だけではなく家族全員の収入が一定以上あれば大丈夫ですので、その説明をします。いくらあれば大丈夫なのか、と問題になりますが、出入国在留管理局に問いただしても教えてくれません。1人300万円以上、2人目から+50万などともいわれていますが…。
国益要件とは外国人の方の在留歴のことです。永住申請ができる年数を超えたこと、その間にどのような活動をしていたのか説明をします。
身分関係がわかる証明書
配偶者ビザなど身分系の在留資格の方が永住申請をするときに必要です。戸籍謄本、結婚証明書などを提出します。
全世帯の記載がある住民票
住民票は申請者本人のみ記載がされるものと、一緒に住んでいる人全員が記載されるものがあります。外国人のご家族だと、たまに同じ住所なのに住民票が別々に作られています。結婚をしていても住民票が別々のものになっていますので市役所に説明をして一緒の住民票にしてもらってください。
住民票を取り寄せるときはマイナンバーを載せないように窓口でお願いしてください。
職業を証明する資料
会社勤めの人は在職証明書、会社経営者などの個人事業者は確定申告書を提出します。無職のときでも永住申請はできますが、無職の理由を理由書で説明しなくてはいけません。
過去5年分の所得税など国税の納税証明書
国税の納税証明書はお近くの税務署で取り寄せます。ほかの在留資格では提出しない書類です。
注意点は、納税証明書(その3)です。
税務署の納税証明書交付請求書には「申告所得税及び復興特別所得税、消費税及び地方消費税」しかチェックリストがありません。しかし出入国在留管理局にはチェックリストのほかに「源泉所得税及び復興特別所得税、相続税、贈与税」の納税証明書も提出しなければいけません。
税務署の納税証明書交付請求書に手書きで付け加えなければいけませんのでご注意ください。
過去5年分の市民税の課税証明書、納税証明書
市民税の証明書はお住いの市役所で取り寄せます。ほかの在留資格の申請で出入国在留管理局に1年分の証明書を提出したことがあると思いますが、永住申請だと5年(身分系では3年)分が必要です。
会社勤めの外国人の方なら税金は給料から自動的に引かれますが(天引きと言います)、個人事業者は自分で税金を支払わなければいけません。自分で税金を支払うのですから、うっかりして支払い期間に遅れてしまうこともあります。うっかりミスかもしれませんが、将来永住申請をする方はお気をつけてください。
提出分の5年間で税金が給料から引かれない=自分で税金を支払っている期間がある方は銀行通帳などで税金を期間を守って支払っていたか証明する必要があります。支払い期間に遅れていた場合、永住申請は不許可になるかもしれません。
過去2年間の年金の納付証明書
将来母国に帰国をするから年金を支払う必要はない、とお考えの方がいるかもしれませんが、それは違います。日本に住む20歳以上のものは年金を支払わなければいけません。外国人の方であっても年金を支払う義務があります。
年金の支払いの証明はねんきん定期便に同封されている書類でできますが、ねんきん定期便は35歳、45歳、59歳のときにしか届きません。毎年送られてくるハガキでは証明になりません。
永住申請をするときの年齢が35歳、45歳、59歳ならいいのですが、ピンポイントすぎて難しいでしょう。そのときはねんきん定期便のお問い合わせ先に『全期間分(封書)を交付希望』と電話をすれば2か月後に郵送で届きます。
2か月も待てない場合は『ねんきんネット』に登録をすることで「各月の年金記録」が確認できます。ねんきんネットのパスワードが郵便で届くのに1週間近くかかりますが、ねんきん定期便より早いです。
過去2年間の健康保険の納付証明書
現在持っている各種健康保険のコピーを提出します。税金といっしょで、会社勤めの外国人の方は健康保険料も給料から自動的に引かれます。個人事業者の方は自分で国民健康保険の料金を支払っています。
直近2年間国民健康保険に加入をしていたときは、税金と同じように国民健康保険料納付証明書と領収書のコピーを提出します。国民健康保険料納付証明書はお住いの市役所で取り寄せます。健康保険の支払期間を守っていないと永住申請は不許可になります。
身元保証書
永住申請では身元保証人が必要です。身分系の在留資格をお持ちの方はご家族の方にお願いをしてください。就労系の在留資格の方はご家族が永住者でない場合は身元保証人として認められません。永住者の身元保証人となれるのは日本人や永住者など日本に拠点がある方だけです。
以上の資料を提出します。
当事務所にできること
大変長くなりましたが、永住申請に必要な書類を確認しました。すべての書類を集め、永住許可の要件をクリアしていることを出入国在留管理局に説明することは大変です。
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