日本で働く高度人材の方のために在留資格「高度専門職」のルールが変わりました。
また高度人材の方が日本で就職活動、企業準備をするために新しい「特定活動」ができました。
どのような方が申請ができるのか? 申請の条件は? 確認をしていきましょう。
特別高度人材J-Skipとは?
在留資格「高度専門職」は出入国在留管理局が指定をするポイントをクリアしていれば許可が取れます。残念ながらあと5ポイント足りない、という方もいますが、今回できた新しいルールではポイントに関係なく「高度専門職」の許可が取れます。
J-Skipの条件
高度学術研究活動(今までの「高度専門職イ」の方)、高度専門・技術活動(今までの「高度専門職ロ」の方)は
- 修士号以上の学歴で、年収2,000万円以上
- 職歴10年以上で、年収2,000万円以上
高度経営・管理活動(今までの「高度専門職ロ」の方)は
- 職歴5年以上で、年収4,000万円以上
このようにポイント制ではなく学歴or職歴と年収がクリアしていれば「高度専門職1号」の許可が取れます。
高度専門職のメリット
- 副業ができる
- 在留期間が5年
- 永住許可申請まで早い
- 配偶者が働くことができる
- 子育てのサポートで親を呼ぶことができる
- 家事使用人を雇用できる
今までの「高度専門職」はこれらのメリットがありました。
J-Skipではさらに
- 世帯年収が3,000万円以上で家事使用人を2人まで雇用できる
- 配偶者が条件なしで週28時間以上働くことができる
- 出入国時にプライオリティレーンを使うことができる
これらのメリットがあります。
1.「高度専門職」では13歳未満の子or配偶者が病気などで家事ができないor外国で1年以上雇用していた家事使用人しか日本に呼ぶことができませんでしたが、J-Skipではこれらの条件をクリアしていなくても家事使用人を2人まで雇用することができます。
2.「高度専門職」でも配偶者は働くことができましたが、週28時間までorほかの在留資格の条件をクリアしているときはフルタイムで働くことができる、といった条件がありました。
J-Skipでは配偶者がほかの在留資格の条件をクリアしていなくてもフルタイムで働くことができます。
3.新型コロナウイルスも落ち着き、大きな空港では出入国窓口が大変混んでいます。J-Skipではプライオリティレーンが使えるため、行列に並ばなくてもスムーズに出入国の手続きができます。
これが一番メリットかもしれませんね。
このように、J-Skipではポイント制ではなく学歴などによって許可が取れます。「高度専門職」とはちがうメリットもあります。
未来創造人材制度J-Findとは
日本の大学・専門学校を卒業した留学生は、在学中に就職先が見つからなかいときは就職活動のための「特定活動」に変更することで日本に残って1年間就職活動をすることができます。
この「特定活動」と同じような在留資格が新しくできました。
それが未来創造人材「特定活動」=J-Findです。
J-Findの条件
次の条件をすべてクリアすると許可が取れます。
- 世界大学ランキング2つ以上で100位以内にランクしている大学を卒業or学位を取得している
- 卒業から5年以内
- 貯金が20万円以上ある
未来創造人材「特定活動」の許可が取れると日本で次の活動ができるようになります。
- 就職活動
- 起業準備活動
- 日本で働く
在留期間は最長2年間です。就職活動のための「特定活動」が最長1年間のため、1年間長く日本で就職活動ができます。
また申請人本人はアルバイトではなくフルタイムで働くことができます。
家族は資格外活動許可を取ることで週28時間のアルバイトができます。
世界大学ランキングは「QS World University Rankings」・「World University Rankings」・「ShanghaiRanking’s Academic Ranking of World Universities」の2つ以上で100位内の大学です。
J-Findの注意点
出入国在留管理局のホームページを確認すると、J-Findも在留資格認定証明書交付申請ができるように書かれています。
しかし申請人本人が外国にいるとき、在留資格認定証明書交付申請をするためには申請代理人が必要です。
この申請代理人ですが、在留資格「特定活動」では
- 申請人本人が18歳未満のときは親権者(日本に住む親)
- 本人が所属して法務大臣が指定した活動を行うこととなる機関の職員
- 本人を雇用する者
- 法務大臣が指定する活動に則して法務大臣が告示をもって定める者
これらの人でないと申請代理人になることができません。
行政書士はあくまで代わりに出入国在留管理局で申請をするだけで、申請代理人になることはできませんのでご注意ください。
J-Findを申請する外国人の方は大学を卒業しているので18歳未満とは考えられません。日本に住む親は申請代理人になれません。
日本で就職活動をするためにJ-Findの申請をします。本人が所属する機関も、本人を雇用する者もいません。法務大臣が指定する者もいませんので、なんと、J-Findは申請代理人がいないために認定申請ができないのです。
そのため申請人本人が外国にいるときは、短期滞在90日で日本に来てからJ-Findの申請をするか、現地の日本大使館に直接J-Findのビザ(査証)申請をして許可を取らなくてはいけません。
在留資格認定証明書はあくまで出入国在留管理局の推薦状で、在留資格認定証明書がなくてもビザの申請はできます。しかし許可が取れるかは日本大使館によってちがいますので、短期滞在90日の申請が難しいときは日本大使館に確認をしてJ-Findのビザ申請をしてください。
JOY行政書士事務所にできること
新しくできた「高度専門職」のルールと在留資格「特定活動」についてご説明しました。
J-SkipとJ-Find。多くのメリットがありますので、条件をクリアしているときはぜひ申請をしてください。
J-Skip・J-FindでわからないことがありましたらJOY行政書士事務所までお問い合わせください。
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