今回は韓国人の旦那様と日本人の奥様からのご依頼です。ご夫婦は交際期間も長く、すでに同居をしていましたが、1つだけ不安なことがありました。

それが”生活費”の説明です。

韓国人の旦那様は「技術・人文知識・国際業務」の在留資格をお持ちでしたが会社を辞めたばかりで収入がありませんでした。日本人の奥様も働かれていましたが収入が低いことをご心配されていました。

「日本人の配偶者等」、いわゆる配偶者ビザは生活保護と同じぐらいの収入がないと許可が取れないと考えられています。これは年収で160万円以上です。前年の課税証明書で年収が160万円以上ないと不許可になる確率が高くなります。

ご夫婦も別の行政書士事務所に相談をされましたが、そこの事務所では許可は難しいとお話があったようです。

しかし、くわしくお話を聞いてみると旦那様が韓国から仕事を請け負い収入を得ていることがわかりました。

この収入が資格外活動違反ではなく、所得税などの未納がなければご夫婦の収入としてプラスになると考え書類の準備をしました。

外国の仕事を日本でするときの注意点

就労系の在留資格を持っていても、副業をするときは次の2つのことに注意をしなければいけません。

資格外活動許可は必要ないのか? 納税は必要ないのか?

まず、在留資格で認められていない仕事をするのですから「資格外活動許可」の申請が必要か考えなければいけません。

今回のケースでは韓国人の旦那様は韓国の会社の仕事を日本でしていました。これだと資格外活動許可が必要だと考えられますが、会社から支払われる給料は韓国の銀行に振り込まれています。

さて、資格外活動許可は必要でしょうか?

資格外活動許可は、今持っている”在留資格では認められていない収入を伴う活動を日本でする”ときに必要となります。外国人留学生がアルバイトをするとき、英会話講師が小学校で授業をするときに必要です。

今回のケースは韓国の仕事ですが日本でしています。韓国の仕事であっても日本でしていますので資格外活動許可は必要です。

しかし「技術・人文知識・国際業務」の在留資格で認められた活動=日本の業務内容と同じ業務内容の仕事でした。そのため”在留資格の外の活動”ではありませんので資格外活動許可は必要ありません

資格外活動許可は、今持っている在留資格で認められていない活動をするときに必要となります。

「技術・人文知識・国際業務」で認められた仕事であれば、副業であっても資格外活動許可を取る必要がないのです。

※給料をどこの口座に振り込んでいるのかは関係ありません。母国の銀行口座に振り込んで日本に送金をしていなくても、日本で働いている=その活動をしているときは資格外活動許可が必要か判断をしてください。

次は納税の問題ですが、過去10年の内5年以上日本で生活をしている外国人の方は日本で納税をしなければいけません。しかし韓国人の旦那様はどちらにも該当せず、法律的に問題がありませんでした。

もしかしたら確定申告をせず未払いの税金があると判断され、今回の「日本人の配偶者等」の在留資格変更許可申請も不許可になったかもしれません。

外国人の方が日本で副業をするときは在留資格や税金についてしっかりと調べてからしてください。

JOY行政書士事務所にできること

旦那様の韓国でのお仕事が資格外活動違反ではなく、納税についても問題がないとわかったため韓国の会社が発行した源泉徴収票を出入国在留管理局に提出しました。

旦那様は日本では無職ですが、韓国では働いている、ちょっと不思議な立場が説明できました。

奥様にはお子さまがひとりいらっしゃいます。家族3人とても仲が良いお写真を見せていただきました。無事に配偶者ビザの許可が取れてお子さまも喜んでいただけたでしょうか。

配偶者ビザの許可が取れましたので今後は資格外活動違反の心配はありません。韓国からの給料を日本の銀行に振り込み、確定申告を行えば日本での収入として課税証明書が発行されます。

永住許可申請は「日本人の配偶者等」よりも収入の条件が厳しくなります。おふたりでご相談をして、今後の永住許可申請に備えていただきたいと思います。

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