通常、「日本人の配偶者等」などの配偶者ビザの審査期間は3か月以上かかります。不許可になっても何度も再申請はできますが、結果が出るまでにまた3か月以上待たなければいけません。一発で許可が取れなければ半年以上離れ離れの生活が続きますし、最悪の場合は帰国をしなければいけません。

偽装結婚でないことは申請人のご夫婦は知っていることです。しかし配偶者ビザの申請についてネットで調べてみると「こんなケースでは不許可になるかもしれない」と書かれていて、ご不安に思われるかもしれません。

でも、本当に不許可になるのでしょうか。
ネットの情報が本当か確認してみます。

よく言われる不許可になるケース

  1. 夫婦の年齢が離れている
  2. インターネットで知り合った
  3. 交際期間が短い(相手の国に行ったことがない)
  4. お互いの国の言葉がわからない
  5. 家族が結婚について知らない
  6. 世帯収入が少ない(またはない)
  7. 結婚してから同居をしていない

ネットで調べてみると、この7つのケースが不許可になる理由として挙げられています。7つの中でいくつも当てはまる場合もあるかもしれません。

しかし、この中で本当に不許可になるケースは1つだけです。ほかのケースでしたらリカバリーによっては許可が取れます。

では、これだけは絶対に守らなければならないケースは何番でしょうか?

答えは7、結婚してから同居をしていない、です。

ひとつずつ確認をしていきます。

1.夫婦の年齢が離れている

夫婦の年齢が離れているだけで不許可になることはありません。交際期間をしっかりと証明することで許可は取れます。日本人同士の結婚と同じように年齢差があるからといって”偽装結婚”であると疑われることはありません。

ただし、ていねいな交際期間の証明が必要です。スナップ写真、LINEなどの通話記録を提出して交際期間を証明します。私たちは10歳年が離れていますが許可が取れました。依頼人の中には20歳以上離れたご夫婦でも許可が取れています。

2.インターネットで知り合った

最近はインターネットで知り合われるご夫婦もたくさんいます。私たち夫婦もインターネットで知り合いました。「日本人の配偶者等」などの配偶者ビザは知り合ったきっかけ、初めて会った場所を交際の証明として説明します。インターネットで知り合った場合でも正直に書く必要があります。
その場合、知り合ったネットの掲示板やアプリが出会い系などのあやしいものではないこと、知り合った後は実際に会って交際していたことを証明します。
一度も会ったことがない場合は許可の可能性は低いかもしれません。

3.交際期間が短い(相手の国に行ったことがない)

会った瞬間にご結婚を決められる”ビビビ婚”でも許可は取れます。国際結婚の場合、婚姻の手続きに時間がかかりますので在留資格を申請するときは知り合われてから1か月近くすぎているでしょう。その間の交際履歴を証明できれば許可は取れます。

相手の国に行ったことがなくても問題はありません。「短期滞在」で来日された方と交際期間1か月でご結婚をされた依頼人もいらっしゃいますが無事に許可が取れました。

4.お互いの国の言葉がわからない

コミュニケーションをどのように取っているのか説明をする必要があります。お互いの国の言葉がわからない場合、Google翻訳や翻訳機などを利用してコミュニケーションを取っていれば問題はありません。しかし在留資格を取って日本で生活をするのですから、日本語の勉強をしてほしいところです。今は翻訳機を使っていますが、日本語の勉強をしていきますと出入国在留管理局に説明できれば完璧です。もちろん、本当に勉強をしないと偽装申請になります。

5.家族が結婚について知らない

外国人の方との結婚に家族が反対している、反対をすると思うので家族に伝えていない、という方もいます。出入国在留管理局に今回の結婚について家族で知っている人を説明しなければいけないため、できれば家族に伝えておいた方が良いです。

若いご夫婦で家族が反対している場合、出入国在留管理局からご両親に確認の連絡がいくことがありますが、ご両親が反対していても偽装結婚というわけではありません。ご両親が反対をしていても許可は取れます。
またご家族がだれも知らなくても、それだけで不許可になることはありません。

6.世帯収入が少ない(またはない)

収入が少ないことで不許可になることがあります。しかし、裁判所は収入が少ないこと=偽装結婚というわけではなく、収入が少ないからといって不許可にしてはいけないと言っています。これを無視して不許可が出てしまうので注意が必要です。

私たち夫婦は私が無職のときに許可が取れました。貯金残高を提出し、さらに今後の事務所経営について事業計画書を提出しました。
ずっと無職では許可は取れないと思いますが、貯金残高があることですぐに生活に困らないこと、今後の就職活動について説明をすれば許可は取れます。

なぜ同居をしなければいけないのか

7.結婚してから同居をしていない、これだけはリカバリーができません。なぜなら民法第752条に『夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない』と書かれているためです。
民法には”年の差があったら婚姻を認めない”や”収入が少ないものは婚姻を認めない”とは書かれていません。そのため偽装結婚でないことを証明できれば配偶者ビザの許可は取れます。それが1~6までのリカバリー方法です。

しかし同居だけは民法に書かれているために絶対に守らなければいけません。

もちろん、特別な事情があれば同居をしていなくても問題ありません。ただし認められるのは単身赴任ぐらいでしょうか。単身赴任でも別々に働いていて別々の生活費(単身赴任者が生活費を送金していない)だったら不許可になるでしょう。

同居とは、配偶者ビザにおいてリカバリーができない1番大切なポイントです。

逆に夫婦の年齢が離れているケース、交際期間が短いケースなどのリカバリーをするために現在住んでいる住居の写真や契約書を提出します。現在住んでいる住居が夫婦ふたりで住むのに十分な広さがあるなら、同居ができるだけの広さがあるならほかのウイークポイントをリカバリーできるだけの説得力を持つからです。

まとめ

ネットで書かれている”不許可になりやすい配偶者ビザのケース”を見てきました。リカバリーさえできればそれほどご不安に思うことはありませんし、ご心配になることもありません。当事務所で申請をした配偶者ビザは許可が取れています。交際期間の証明さえできれば許可は取れます。